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箱根駅伝の展望 往路

優勝してほしい学校と、シード権を取ってほしい学校を二校ずつ書く予定でしたが、まず、箱根駅伝の展望をしてみたいと思います。

往路 東京・大手町→箱根・芦ノ湖 5区間/107.5km

1区 21.3km
東京大手町、読売新聞東京本社前から箱根駅伝は始まります。1月2日午前8時にスタートします。この区間で求められるのは先頭の見える位置で襷を渡すということです。ここで優勝候補のチームは引き離したいですし、ライバルチームは食らいつきたいところです。このコースはアップダウンが新八ツ山橋と六郷橋のみ。ここで駆け引きをする選手も多いです。この区間で見られる攻防戦の特徴は3つ。1つ目は牽制し、スローペースで進むこと。今年の93回大会の1区はエースクラスの選手が多くいましたが、スローペースで進み、最後まで団子状態になり、ラストまでもつれ込み、僅差の争いになりました。2つめはハイスピードになることです。91回大会の1区が特徴的ですが、エースクラスの選手たちがしのぎを削る戦いを見せ、他校よりも1秒でも早く襷を渡すために超ハイペースで進み、有力校が先頭争いを繰り広げ、優勝候補が1区の時点で縛られるということです。3つ目はスタート直後に抜け出し、逃げ切りするという手法です。ここで後方がスローペースで牽制していた場合、とんでもない大差がついてしまいます。87回大会の大迫傑が代表例としてあります。そして、この1区の区間記録保持者である佐藤悠基も同じような逃げ切りで区間記録を樹立しました。大迫傑は2位とは54秒差、佐藤悠基は2位とは4分1秒差となりました。ただ、来年については、今年の全日本大学駅伝で青山学院が1区のスローペースな展開に着いていけないという弱さを見せてしまい、駒沢、東洋、早稲田、神奈川の強豪校がハイスピードにも対応できるスターターを見つけてしまったので、ここでハイスピードをつけることで青山学院を引き離すことができます。逆にここで差をつけられないと青山学院が有利な展開になってしまいます。ここが勝負どころであると思います。

2区23.1km
言わずもがな、花の2区です。各校のエースたちがしのぎを削って前に出ていきます。この区間では留学生や日本人トップランナーと呼ばれる選手たちが1時間7分台を出せるくらいのレベルです。ただ、今年のニャイロ選手は区間記録更新も狙え、鈴木健吾選手も1時間6分台を狙える実力があります。因みに1時間6分台を出した選手は渡辺康幸、三代直樹、村澤明伸の三名のみ。まあ、6分台を出せば10年に1人の逸材ということになるでしょう。今年はここに絶対的エースを持って来れるチームは神奈川大学鈴木健吾と駒澤大学の工藤有生、山梨学院大学のドミニク・ニャイロと順天堂大学塩尻和弥、拓殖大学のワークナー・デレセ、ここにあげた選手は確実に2区で好走する選手で、7分台を狙えるレベルです。優勝候補の東海大学青山学院大学はここでいかに粘れるか、突き放されないかが勝負になってきます。ここで神奈川大学山梨学院大学駒澤大学などの有力校にトータル2分以内で収めることが大事になります。2分以内なら、そのあとの走り次第で逆転可能です。この2区は権太坂、ラスト3キロが上り坂の難所となっています。つまりこのラストまでにいかに体力を残しておくことが必須になってきます。

3区21.4km
往路の中でも、最も走りやすい区間であります。遊行寺の坂を下ってからはフラットな区間ではありますが、ただ海風の影響を受けやすいところではあります。4区が短縮されてからは重要区間としての位置付けとなっていましたが、それ以前の4区が短縮される前は繋ぎ区間とされてました。4区が伸び、繋ぎという扱いになりそうですが、個人的には、ここでエースを置き、ごぼう抜きをするという作戦が来年は行われるのではないでしょうか。青山学院と東海大学は2区には絶対的エースがおらず、2区は耐える区間になります。そのため、挽回するにはここで勢いをつける必要があります。今年もここで青山学院の秋山選手の快走があり、優勝への道筋を立てることが出来ました。青山学院は橋詰、東海大学は關の主力級の選手を並べてくる可能性が高いです。優勝を占う上で、ここが1つのポイントになると思います。

4区20.9km
4区は昨年まで唯一の20kmをきる区間で距離に不安のある選手や一年生を起用することが多かった区間ですが、距離が伸び、準エースや主力級の選手を置かなくてはいけなくなりました。この区間編成のため、選手層の厚さが鍵になるようになりました。ここに力のある選手を置けるチームは優勝に近づきます。青山学院は今年、この区間を走り区間2位と好走した森田歩希を使うことになりそうです。東海大学は個人的には鬼塚を使うのを希望します。前半に細かいアップダウンが多くスピードよりもタフさが求められるコースです。来年山登りに関しては現時点では今年快走した選手が優勝候補の大学にはいないのでここでトップに立てた大学が比較的有利です。最低でもトップと1分差であれば優勝も見えてきます。ただし、ここで山の神が現れた場合は3分の差であれば逆転可能区域です。しかし、現時点ではその候補が見当たらないので4区までに差をつけてトップに立つことが往路優勝の条件になりそうです。

5区20.8km
距離が伸びてからは逆転区域となっていた5区。実は5区が伸びてからは92回大会以外は5区で区間賞を取ったチームが往路優勝しています。ただ、区間が短縮されたため、そこまで重要度は高くありません。ただ、順位が変動しやすいことには変わらないので、ここで区間上位で走れる選手がいることが置けることが大切です。しかし、この区間は適正を見極めるのが難しい区間であるので難しいので、ここで区間下位になってしまうと、優勝争いから落ちてしまいます。青山学院は貞永選手、そして東海大学は春日選手、神奈川大学は荻野選手が走ることが予想されます。他校はここに山を走れる選手を送り出せたら、優勝争いに一気に名乗り出ることも可能です。

優勝候補の大学に関しては4区まで上手く流れて繋ぐこと、他校は5区と1区で優勝候補を引き離せるかどうか。往路優勝は、有力校全てにチャンスがあると思います。では、次回は復路に関して書きます!